ギターロック期の代表作
Radioheadの2ndアルバム。
前作で大ヒットとなった「Creep」で一気に知名度が上がったRadioheadだが、一発屋というイメージが纏わりつくことになってしまい、本人達も嫌気が指したのだろう。本作で自分達のオリジナリティ、才能を世界に見せ付けることに成功し、一気に彼らへの評価は高まった。
聴けば聴くほどアルバムのどこをとっても隙が見当たらない、素晴らしいアルバム。本作で聴き納め(?)となるトリプルギターによるオーケストラのような響きは圧巻。そしてトムヨークの頭を投影したかのような楽曲達は、シンセの音が印象的な#1「planet telex」から始まり、#12「street spirit」に代表される苦悩など、様々な表情を持っていて、一曲一曲とてもよく練られている印象を受ける。現に飽きるどころか、今も聴くたびに曲の深みを感じているような気がする。シンセの音も随所に現れてきており、大ヒットアルバム「OK Computer」への予兆も感じさせる。
聴くべきは#4「fake plastic trees」、#7「just」、#12「street spirit」などの名曲。特に#4は同じフレーズの繰り返しというシンプルな構造にもかかわらず、涙が出るほど感動すること間違いなし。#7は今尚人気の高い初期の名曲と言ったところだろうか。無理やり明るく振舞っているような曲調が不気味にも聴こえる辺り、彼等の音楽性が出ていると言える。もう一曲挙げるとすればタイトル曲の#2「the bends」。前述のギターによるオーケストラのような音の広がりを良く感じることが出来る楽曲で個人的に思い入れの強い楽曲。
前作からさらに大きく前進したRadioheadが見せた最高のギターロックアルバムであるとともに、彼等の才能が花開いた作品と言える。そして彼らの才能は、次の作品でも大きく評価されることになる。
トラックリスト
- planet telex
- the bends
- high and dry
- fake plastic trees
- bonds
- (nice dream)
- just
- my iron lung
- bullet proof .. i wish i was
- black star
- sulk
- street spirit
※赤マーカは、おすすめ曲
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