「MOTHER」(1994) / LUNA SEA

レビュー

ガラス細工のような音色とヴォーカルが創りあげた、神秘的な世界

インディーズ時代から通算して4枚目となる作品。

先行シングル#2「ROSIER」のロングヒットも影響し、大きな人気を獲得している時期に本作はリリースされた。他にシングルは#9「TRUE BLUE」、後にシングルカットされた#10「MOTHER」の三曲を収録。

このアルバムは、一貫してとても神秘的で美しく、とっても艶やかに鳴り響いている。特に”これ以上ないアルバムの幕開け”と言われる#1「LOVELESS」での繊細すぎる音使いは、まるでガラスの彫刻を作り上げているかのよう。ちょっとでも触れたら壊れてしまうかのような、彼らの儚い美的センスを如実に表す名曲。この曲はライブのオープニングでもおなじみの曲であった。その後、疾走する名曲#2「ROSIER」で一気に引きこまれ、続く#3「FACE TO FACE」#4「CIVILIZE」で、よりディープで怪しい曲を披露していく。切り込むギターが印象的な極悪ナンバー#7「IN FUTURE」も仕込み、これにより本作の世界観がより個性的な色を放っていると言える。

Xの弟分などと言われて頭角を現したバンドでしたが、Xを継承しつつも強すぎる個性を光らせる彼らもまた、後身のバンドに強い影響を与えたのは間違いない。特に本作は、彼らの魅力が最も華開いている時期に作られた代表作であり、実力を知らしめた名盤なので、彼らの作品を聴いてみたいと考えている方には、まずこの作品をおすすめしたい。

トラックリスト

  1. LOVELESS
  2. ROSIER
  3. FACE TO FACE
  4. CIVILIZE
  5. GENESIS OF MIND ~夢の彼方へ~
  1. AURORA
  2. IN FUTURE
  3. FAKE
  4. TRUE BLUE
  5. MOTHER

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