COLOR FILTERの1stアルバム。涼しげなシンセとアコギの音色を中心に、ドリーミーな空間を生み出すデュオのデビュー作。
風通しの良いサウンドが耳をくすぐる
爽やかで透明感あふれるインストを中心に構成された楽曲群は、透き通っているかのようで、即興で歌われたような女性ヴォーカルはもはや音の一部として溶け込んでいる。そのイメージは、森の中の水辺のジャケット写真が的確にとらえているように思う。
紡ぎ出されるように鳴るアコギやピアノの単音の旋律が想像力を掻き立てるため、うっとりするほど心地よくなることができる。
そこにふわりふわりとシンセが舞い降り、ヴォーカルが被さり、木漏れ日の下で水に反射する川を眺めているかのような気分にさせられる。もしくは土手の草原で寝っ転がるよう。
とにかく森や木々などの自然が、目に映るかの如く浮かんでくるこの心地よさ・・・。こういったサウンドは今ではフォークトロニカなどと言われるのだろうか、その単語もしっくりくる恍惚サウンド。
そして主観だが、この作品を聴く時間は早朝・午前中が相性ばっちりだと思う。覚醒しきってない脳内を、まるでこの作品が体現しているかのようだ。
ジャケット写真のイメージに最も近い#2「Children of Summer」が特にお気に入りで、まるで曲が写真から音が鳴っているかのような親和性。タイトルトラックの#5「Sleep in a Synchrotron」は、日の光を全身で受け止めているかのような、シンセがメインの名曲。
ちなみに本作は曲数は少ないものの、リミックス曲が後半に三つ収録されている。この作品を聴いた後は、土手や林などに行きたくなることマチガイなし。
トラックリスト
- Star Above You
- Children of Summer
- Sad Grey Sky
- Sattelite of Love
- Sleep in a Synchrotron
- Let Me Sleep
- New Words
- Lullaby
- Children of Summer (remix)
- Let Me Sleep (remix)
- Lullaby (remix)
※赤マーカーはおすすめ曲
コメント