90年代イギリスを代表するロックバンド、Radioheadの5thアルバム。
前作「Kid A」でのサウンドの大きな変化は、既存のファンはもちろん、ロック全体にも大きな衝撃をもたらした訳だが、その片割れと言われているのが本作である。
KID Aの片割れ
前作と同じ期間や過程で作られた作品と言うこともあり、共通点は多い。メンバーは作品について「KID Aは炎を遠くから見つめているような作品で、Amnesiacは炎の中にいるような作品」と語る。
確かに本作は前作と共通する部分は多々あるものの、イメージはぴったりだ。おそらく冷たいシンセの音が減ったことによって、アコースティックなサウンドが増えたからだろうか。例えるならば暗い森の中に佇む木造のペンションを見つめているかのよう。それも鬱と向き合って一人苦悩しながら。
本作の代表曲といえば#2「Pyramid Song」や#6「Knives Out」だろうか。特に#2「Pyramid Song」はアルバムのイメージを表している楽曲で、広がりのあるピアノが壮大な世界観を形成。
虚無感と緊張感が漂っているアルバムなのだが、そこで一際目立つのが#6「Knives Out」で、憶えやすいメロディとノリが終始続く楽曲である。あと、#10「Like Spining Plates」は何回聴いてもゼルダの伝説っぽい(笑)
本作はレディオヘッドの作品の中でも一番最後に手に取る人が多いと思う。しかし本作は決して駄作ではない。それどころか曲の纏まりが一番あることから、レディオヘッドの傑作の一つに挙げてもいいと思っているほどの作品である。
トラックリスト
- Packt Like Sardines In A Crushed Tin Box
- Pyramid Song
- Pulk/Pull Revolving Doors
- You And Whose Army?
- I Might be Wrong
- Knives Out
- Morning Bell/Amnesiac
- Dollars And Cents
- Hunting Bears
- Like Spining Plates
- Life in A Glasshouse
※赤マーカは、おすすめ曲
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