1.Don’t Look Now
2.There’s Still Life
3.We Are the Beautiful
4.Summer’s Gone
5.Everytime
6.Deli
7.On The Way to Fly
8.She’s a Vision
9.Greater Power
10.Confusion Trip
11.Love Forever

夢から醒めたサウンド

Chapterhouseの2ndアルバム。このアルバムを発表後、間もなく解散してしまったが、その原因はシューゲイザーシーンにどっぷりと漬かってしまっていたからだろうか。本作でサウンドの軸をずらし、新境地を図りはしたが、チャプターハウスのように極端なジャンル分けをされたバンドは、そのイメージを払拭するのが難しい。もっとも、憂いがあって美意識に則ったセンスの良さは本作でも健在だが。

脳にズシリと響くドラムとベースに加え、ザクザクと切り刻む大胆なギターサウンドがとりいれられたことで前作との印象の違いがだいぶ出たように思える。前作のシュワシュワーとした甘いギター音が終始鳴り響いて夢見心地になるのとはまた違う音。全体を通して極力ギターサウンドの比率が抑えられつつも力強さが増しており、マッドチェスター(またはギターロックバンド)としての色が濃くなっている。③⑧あたりはまさにそれだろう。ヴォーカルは相変わらずコーラスしながら囁くように歌っているが、前作に負けず劣らずの美しさを放っている。前作ではぼやけていた音の境界線が本作では明るみになり、彼らは夢の中の世界(1st)から橙色の秋空の下(2nd)に姿を現した。…というのが私の勝手なイメージである。

シングルカットされた③は、まさにバンドの変化が見て(聴いて?)取れる楽曲なので、この曲の試聴をお勧めしたい。名曲と名高い⑪は独特の甘美さを持っているのに加え、同じフレーズを繰り返す後半に女性コーラスが入ってくるのが絶妙すぎ。憂いを帯びた④も美しくて好印象。このアルバムに対する世間の評価は散々だったようだが、そこまで足蹴りにするほど酷いモノではないのは作品を聴けば明らかである。前作を踏襲しつつも、バンドのチャレンジ精神を垣間見られる優秀作。時が過ぎた今だからこそ冷静に、客観的に評価できるのかもしれない。そういう意味では最近のシューゲイザー復興の動きも納得できるのである。


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