「Urban Hymns」(1997) / The Verve

レビュー

暖かい日差しが差し込む、彼らの代表作

The Verveの3枚目のアルバム。と同時に解散から再結成を果たしてからの復活作。

まさか再結成を果たしたバンドが、こうも素晴らしい作品を作るとは予想もしていなかっただろう。そりゃあ名曲#1「Bittersweet Symphony」が大ヒットして、その後#2「Sonnet」#4「The Drugs Don’t Work」#9「Lucky Man」などのシングルも立て続けにヒットすれば、おのずとアルバムへの期待はかかるわけで。ただ、そんなことを抜きにしても、この作品は素晴らしいのだけれども。

本作を語る上でやはり#1は外せない。是非聴いてもらいたい。終始バックで鳴り続けるヴァイオリンによるリフがとても印象的な曲である。上記の他のヒット曲はアコースティックなサウンドが主だが、リビングに光が射してくるような…とても優しい曲に仕上がっている。本作で個性を放つ曲と言えば、#3「The Rolling People」#14「Come On」。ザクザクとしたギターによる力強いロックナンバーをこの二曲で披露しており、音楽の幅広さを感じさせる。

繊細で計算尽くされた美しい音使いはクオリティの高さを実感させ、Vo.リチャードの優しい歌声はバックの繊細な音に溶け込みながらリスナーを包み込んでくれる。大きな盛り上がりや衝撃的な部分こそないものの、アルバムを通して落ち着いた雰囲気を保っている。休みの日に昼間~夕方にかけてこのアルバムを聴いていたらどんなに心地良いことだろう。

トラックリスト

  1. Bittersweet Symphony
  2. Sonnet
  3. The Rolling People
  4. The Drugs Don’t Work
  5. Catching the Butterfly
  6. Neon Wilderness
  7. Space and Time
  8. Weeping Willow
  1. Lucky Man
  2. One Day
  3. This Time
  4. Velvet Morning
  5. Lord I Guess I’ll Never Know
  6. Come On
  7. Deep Freeze

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