前作のフルアルバムから約三年ぶりにリリースされたOLIVIAのミニアルバム。収録曲にヒット曲⑦があり、こちらはアニメ「NANA」の主題歌でも知られているが、本作には英語詩バージョンで再録されている。今回はポップさとパンキッシュなサウンドを軸に構成されているため、⑦がきっかけで本作を手に取った自分にとってはすんなり受け入れられた作品。そもそもどの曲も複雑な曲展開が無いため、非常に聴きやすいのが本作の特徴。そんな大衆受けする作風になったのは、⑦のヒットを受けてなのだろうか。因みにシングルは他に②⑧が収録されている。
OLIVIAの伸びの良いヴォーカルとスピード感のある演奏にグイグイと引っ張られ、あっという間に8曲が終わるという感じ。しかも、ポップであるとは言え、抑揚のついた異なる曲調の楽曲がバランスよく配置されているため、それぞれの曲が際立ち、単調になっていない。ピアノの旋律が絡むスローテンポな①や、フワっとサビに乗りながらどんどん疾走していく②、高音域の歌声を堪能できる④など、単純な曲の良さ以外にも聴き所は多い。彼女の声とピアノの旋律が重なるとゴシックな雰囲気が醸し出されるところにも注目。ダークな曲も多いが、彼女のヴォーカルや曲展開が開放感をもたらすので、とても気持ちよく聴けると思う。⑦なんてまさにそんな感じ。
⑦をテーマに作った企画のミニアルバムと侮っていたため、出来の良さには驚いた。どうせなら曲数を増やし、このまま世界観を広げればもっと良かったかも。だが今回の作品はOLIVIAのロック志向や妥協のない歌声などをストレートに堪能できるため、初めて聴く人には強くオススメできる作品だ。
トラックリスト
- If you only knew
- Stars shining out
- Dream Catcher
- Who’s gonna stop it?
- Cloudy World
- Cut me free
- Wish (English ver.)
- a little pain
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