2.Language of the Wind
3.Starquake
4.Puppy Dog Mail
5.Sugarcoated
7.Chelsea Girl(cover of Ride’s song)
8.Honey Eyes
9.Heather Scent the Air
10.Classified
休日に部屋へと入り込む日差し
Luminous Orangeの3rdアルバム。心地よいメロディを奏で、囁くような甘いヴォーカルで包みこむのかと思いきや、その先にはノイズのようなギターが待ち構える。ギターノイズの粗さから伺えるように、メロディ重視して作られてきた以前までの作品と比べると、ロックテイストの強い作品となっている。ポストロックバンドのように複雑かつ大胆に曲展開をする様は実験的とはいえ、このバンドの魅力の一つとなっているようだ。
本作を何かに喩えるならば、まるで眠たい目をこすりながら外に出かける準備をしている雰囲気、だろうか。それでいて曲の流れを大きく変える曲展開がインパクト大。①は窓から光が差し込むような穏やかなメロディが辺りを覆っているが、突然目が覚めるような粒の粗いギターサウンドが押し寄せ、たちまち空気が一変する。この曲に限らず、他の楽曲も場面転換のようにノイズギターが現れたり、辺りを漂うように終始鳴り渡っている楽曲もある。⑦はシューゲイザーバンド、Rideの名曲のカバー。アルバムの雰囲気にあわせ、暖かみのある優しい空気を漂わせるカバーとなっている。他にも、夏の夕暮れの音?をサンプリングし、それをバックにアコギで弾き語る⑨は異色だが、自然の空気を吸い込んだ雰囲気が清らかさを作り出す。
ロックバンドとしての片鱗が本作を機に見えはじめ、次作でより力のあるサウンドを披露したこともあり、バンドとしては大きなターニングポイントとなった作品といえよう。ロックテイストが強まったとは言え、シューゲイザー譲りのギターサウンドや、ヴォーカルのウィスパーヴォイスは終始心地よくさせてくれる。住宅街、または木造の別荘で、穏やかな一日を過ごしているかのような一枚。
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