「MY STORY」(2004) / 浜崎あゆみ

レビュー
1.Catcher In The Light
2.About You
3.GAME
4.my name’s WOMEN
5.WONDERLAND
6.Liar
7.HOPE or PAIN
8.HAPPY ENDING
9.Moments
10.walking proud
11.CAROLS
12.Kaleidoscope
13.INSPIRE
14.HONEY
15.Replace
16.winding road
17.Humming 7/4

重量感のあるサウンドで攻め立てる、力強い作品

浜崎あゆみの6thアルバム。彼女のアルバムの中でも評価が高い作品の一つ。過去作を比較しての印象は、今までにないほどサウンドに重量感があり、尚且つとてもポジティブな雰囲気を感じ取れるということ。それは、時代のリーダーとなって我々を先導するような、姉御肌な面をも感じさせる。過去の感傷的な作品とは一線を画す、吹っ切れたとも言えるような作風である。浜崎あゆみの華やかなイメージが全編にわたって表現された、大物アーティストの風格と進化を感じさせたアルバム。

重力感のあるサウンドと書いたが、特に前半#2~#4辺りは、速射砲のように力強いサウンドが次々と飛び出してくる非常にカッコイイ流れ。中でも#4「my name’s WOMEN」は、一言でむりやりまとめると”女性を甘く見るな”という、まるで男尊女卑を歌っているかのような楽曲で、とても印象に残っている。このままの刺々しさで突き進むかと思えば、中盤は華やかなミドルナンバーが続く。そして#14辺りからは、幸福感を纏いながら明るく展開する楽曲を中心に、また勢いを取り戻してくる。甘えたような歌い方を聴かせる#14「HONEY」や、#15「Replace」など弾けるような明るさは、微笑ましいほどだ。

通して聴いていると、なんともコンセプチュアルな展開をみせる本作。想像するに本作は、「MY STORY」のアルバムタイトルが指す通り、架空(もしくは浜崎あゆみ自身)の物語がつくり上げられいて、それをアルバム全体で表現したのだろう。激しい前半はともかく、中盤から後半にかけてハッピーエンドに流れていく展開は、聴き終わりの心地よさを増幅させる。因みに、後に発表されたベストアルバム「BKACK」「WHITE」には、本作からの選曲が多い。楽曲の水準の高さもあるだろうが、彼女自身も本作の楽曲には想い入れがあるのかもしれない。そういう意味でも浜崎あゆみの作品の中でも重要な一枚といえるだろう。

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