「Drowned in a Sea of Sound」(2008) / The Daysleepers

レビュー

ドリームポップ、シューゲイザーバンド、The Daysleepersの記念すべき1stアルバム。

ニューウェイブ、シューゲイザーサウンドを継承するバンドのデビュー作。演奏されるサウンド全体の隅々まで深ーくリヴァーブを行き渡らせ、時に氾濫するようなノイズを交えたことで、まるで透き通った水の中を泳いでるかのような陶酔感を味あわせる作品。

ドリームポップ、シューゲイザーファンにはたまらないサウンドをアルバム全体で見事に表現しているように思う。

ドリームポップ系シューゲイザーの後継者

別世界に連れて行かれそうなほど耽美なこの作品は、最近のシューゲイザーバンドの中でも特に儚い美しさを放っており、スロウダイブや4ADレーベルからの影響がとてもよく出ている。まるでメロディが水平線の彼方から鳴り響いてくるかの様で、思わず目を瞑って陶酔したくなる。

そして男女のツインヴォーカルが交互に歌い合い、メロディーのように響き渡る様が極上のサイケデリアを生み出す。

サウンドのセンスの良さを存分に感じられる上に、それを無駄にしない曲の作りも見事。シングルカットされた#2「Twilight Bloom」は、個人的に一度聴いたら抜け出せなくなるほど病み付きになった名曲。

近年シューゲイザーに影響を受けたバンドが増えたが、ここまで上品で耽美な世界を追求するバンドはいないかもしれない。それほどに言葉では言い尽くせないくらいメロディやヴォーカル、ドラムに至るまで音が輝いている。

このアルバムは、サウンドに飛び込んでからただひたすら音の海の中に深く潜ることができる、シューゲイザーシーンの傑作だと言える。シーンの更なる活性化に欠かせない存在になりそうなだけに、彼らの今後の活躍に目が離せない。

トラックリスト

  1. Release the Kraken
  2. Twilight Bloom
  3. Distant Creatures
  4. Summerdreamer
  5. Tiger in the Sea
  1. Megaton Supernova
  2. Space Whale Migration
  3. Lovesparkles
  4. The Secret Place
  5. Run

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