1.振動覚
2.リライト
3.君の街まで
4.マイワールド
5.夜の向こう
6.ラストシーン
7.サイレン
8.Re:Re:
9.24時
10.真夜中と真昼の夢
11.海岸通り
12.ループ&ループ

見出し3

アジカンの2ndアルバム。「リライト」や「サイレン」など、彼らが飛躍していくきっかけを作ったシングルを含んだ意欲作。四枚のシングルの出来があまりにも良く、いずれもチャートの上位に食い込んでいき、知名度をぐんぐん上げていったのがこの時期。当然本作への期待度も並大抵のものではなく、私も首を長くして待っていた。リリースされた当時は、穏やかなサウンドが目立った本作に賛否両論だったが、表情豊かな個々の楽曲を通して、彼らの表現力の高さを確かめさせることとなった秀作である。

「リライト」は、前作での「未来の破片」にあたる曲で、「振動覚」とともに作品の勢いをつける、アジカンの核となりうる部分である。そこから以降は、暖かい光に包まれた、穏やかな楽曲が続いていく。前作の情緒を含んだ楽曲とはまた違う空気が流れており、彼らが新たなステップを踏んだことが分かるハズ。このあたりが評価を分けた部分なのか。おそらく「マイワールド」「夜の向こう」が好意的に聴けるかどうかで、作品の賛否は別れると想像する。サウンドに力不足を感じたりと、表面的には丸くなったように見えるが、相変わらずザクザクと掻き鳴らすギターは心地良いし、「ラストシーン」の霧がかった美しい世界感、「ループ&ループ」の極めてポップな楽曲など、アルバム全体に散りばめられた彼らのセンスには、眼を見張るものがある。

おそらく、前作で注目された後、本作のヒットによって彼らのその人気は決定的なものになった。以降も、サウンドやテーマに試行錯誤を重ねながら、知的に音楽シーンを駆け巡っている。今最も注目すべきロックバンドとなった彼らの、さらなる飛躍はもはや決定的である。


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