suede-head
1.Electricity
2.Savoir Faire
3.Can’t Get Enough
4.Everything Will Flow
5.Down
6.She’s in Fashion
7.Asbestos
8.Head Music
9.Elephant Man
10.Hi-Fi
11.Indian Strings
12.He’s Gone
13.Crack in the Union Jack

スタジアム・ロックバンドばりの大きさを感じる作品

Suedeの4thアルバム。前作『Coming Up』で大成功を収め、ロックシーンにおいて確固たる地位を築くこととなった彼ら。本作は、基本的に前作のポップな作風を継承した作品となり、結果的に全英一位を記録。人気の高さを裏付けたアルバムである。しかしその好セールスとは裏腹に、スエードのディスコグラフィの中では地味な立ち位置の作品でもある。本作においては初期の刺々しさがほとんどなくなり、垢抜けたと言えるほどの綺羅びやかなロックサウンドを、リスナーに叩き込むかのように繰り広げる。

前作の延長線上に位置しながらも、打ち込みの音を随所に組み込み、グルーヴ感を重視した本作。よりダイナミックになったバンド・サウンドや、突き抜けるようなポップミュージックからは、暗い部屋で佇んでいたような初期のネクラっぽさは微塵も感じられなくなった。それは、メインストリームを大手を振って闊歩するような堂々たる雰囲気を放ち、大物の貫禄をにじみ出している。甲高いギターをサイケデリックに掻き鳴らす#1「Electricity」は、力技でねじ伏せるかのようなかっこ良さとポップさを持った名曲。悲壮感漂うオシャレな#4「Everything Will Flow」や#6「She’s In Fashion」の、純粋さすら感じさせる壮大なミドルナンバーは、本作ならではの楽曲といえるだろう。

本作の内容は決して悪くない。しかし、本作辺りから彼らの評価が早くもぐらつき始めることとなる。原因はやはり初期と後期での音楽性の違いにより、リスナーとの間に大きな隔たりが出来たからなのだろうか。バーナード・バトラーが抜けた後のスエード(後期)も勿論魅力的だが、彼らの真の魅力は初期であると感じる人は未だに多い。それにあんなに妖しくて刺々しかったのに、スタジアムロックばりのメインストリームに行ってしまったことで、リスナーが置いてけぼりを食らってしまったというのもあるだろう。しかし、ブレッド・アンダーソンの妖艶な魅力は衰えていないし、大胆な改革によって過去と決別する思い切りの良さには、こだわりすら感じる。本作は、過去と決別し高みを目指して作られた意欲作といえるだろう。


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