brmc-baby81
1.Took Out a Loan
2.Berlin
3.Weapon of Choice
4.Window
5.Cold Wind
6.It’s Not What You Wanted
7.666 Conducer
8.All You Do is Talk
9.Lien on Your Dreams
10.Need Some Air
11.Killing the Light
12.American X
13.Am I Only

ダルそうなボーカルが重なる、熱を帯びたガレージロック

BRMCの3rdアルバム。ロックンロール・リバイバルが叫ばれて久しい昨今、彼らもその枠に括られるであろうサウンドを鳴らしているが、このバンドについては、他と一線を画しているように思えてならない。名曲#3「Weapon of Choice」などで感じる、どのバンドよりも熱いガレージロック。その影で見え隠れする冷ややかで退廃的な雰囲気。ギターサウンドは火花飛び散るほどにけたたましく、リズム隊も熱のこもった演奏を繰り広げる。特にダルそうなヴォーカル、ノイズを多用した荒々しいサウンドが特徴的で、それはJ&MCが引き合いに出されることからも想像がつくだろう。ロックのルーツをサイケデリックに彩っているバンドといえよう。

前述の#3は言うまでもなく素晴らしいが、この曲を含め、厚みのあるバンドサウンドについては、もはや3ピースとは思えぬ圧倒的な迫力を持っている。極端に歪ませたギター、うごめくようにうねるベース、サウンドの迫力を決定づけるドラム。ミドルテンポの曲が多いことも手伝い、ドッシリと腹に響く、黒くて重みのあるバンドサウンドが作り上げられている。・・・一方でその熱気を冷ますような、ジザメリまんまなヴォーカルも印象的で、これこそがジザメリを引き合いに出される要因と言える。

最初の三曲のかっこ良さは圧巻で、本作の魅力が詰まっていると言える。他にも、顔がほころぶほど穏やかな#8と、即興のような演奏で妖しい音色を響かせる9分の大曲#12などが、この作品では光っている。鍵盤を叩くように鳴らすピアノをはじめ、クラシカルなサウンドも随所におりまぜ、古き良きロックを体現しながらも新しいサウンドに消化している。BRMCの他の作品と比べると、アグレッシブさが全面に押し出された、力強いロックアルバムである。熱気と冷気を帯びた、退廃的な新世紀ロックンロールバンドの名作。

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