SecretShine-Untouched
1.Suck Me Down
2.Temporal
3.Spellbound
4.So Close I Come
5.Into the Ether
6.Toward the Sky
7.Underworld
8.Sun Warmed Water

シューゲイザーの伝道師

COTDのNARASAKIがインタビューで、最もシューゲイザーしているバンドとしてSecret Shineの名を上げて絶賛しているのを見たことがある。RideやMVBほどのブレイクをしたとは言いがたいが、間違いなくムーブメントの一角を担ったバンドで、ジャンルの音をものの見事に体現している。

ブームの流れを受けながら1991年より活動を始めた彼ら。デビュー作『Untouched』が発表されたのは1993年で、ネオアコレーベルと言われるサラレコードからリリースされている。空間系のエフェクトをふんだんに用いたサウンドメイクにより、ドリーミーかつ荒々しい音を作り上げており、まるで霊峰から響いてくる音色のように神々しくもある。そんなSecret Shineの音は、どのバンドよりもシューゲイザーの世界観やサウンド、イメージを体現しているのではないだろうか。

重層かつまろやかなギターノイズのアンサンブルは本当にうっとりするほど心地よく、そこに折り重なる男女混声の歌声・コーラスが、霊峰にこだまするように儚げに響き渡っている。Rideのような焦燥感を持ちながらも、夢幻的な空間も重視したSecret Shineは、ジャンルを象徴するサウンドを披露していることもあり、初めてシューゲイザーに触れる方にもお勧めしたい名作である。

長年廃盤となっていた本作だが、2015年についに再発された。当時のシューゲイザーの名作が続々と再発されていく中、本作の再発は”待ちに待った”といった感じで、ファンにとってはとても喜ばしい。

2008年には14年ぶりとなる2ndアルバムをリリースし、以降はコンスタントに作品をリリースしそうな勢いを見せており、シューゲイザー再評価の動きをとても良く感じさせるバンドである。今後もシューゲイザーの伝道師として益々の活躍を期待したいところである。

(さらに…)

secretshine-allstar
1.Voice of the Sea
2.Know
3.Stars in the Sky
4.Cafe Crash
5.Another Day
6.Hate You When You Smile
7.All That’s Left
8.Oblivion
9.Last Leaves
10.The Sound of Light
Bonus Disc (Disc 2)
1.You Are Inside
2.Adored
3.Evermore
4.Lost Memory
5.Hit the Ground
6.Beyond Sea and Sky

見出し3

Secret Shineの2ndアルバム。96年に解散したものの06年に再結成。10年の時を埋めるような作業だったかもしれない、オリジナルアルバム制作。実に15年ぶりの最新作である。作品が出ただけでも驚きだが、サウンドの方向性も全くブレていないのもさすが。1stが入手困難な現在、本作のみ聴いても十分彼らの本質を知ることができるだろう。

脳内から溢れんばかりに掻き鳴らされるノイズギターの迫力に圧倒されがちだが、そこに電子音が積極的に取り入れられているのが面白い。まるで時代の流れに追いつこうとしているかのようで良い感じ。特にD1①は、ピコピコなる電子音が可愛らしい。そしてそのD1①とそれに続く②③の三曲は、流れが実に素晴らしく、個人的にこればかりに耳を傾けがちになってしまう。そのため他の曲が霞んでしまいそうになるほど。②の情緒的すぎる男女ヴォーカルや、冒頭から轟音で畳みかける③など、いずれもシューゲイザー好きのつぼを押さえている。美しく心地よく、そして荒々しい…。この三曲がアルバムの魅力をほとんど押さえているような気がしてならない。

以降もメロディアスで煌びやかな曲が続く。いずれも隙間を埋めるような重層なサウンドとそれを支える綺麗な男女ツインヴォーカルと電子音が心地よい。ただ残念なのは、曲の展開に乏しいような感じがすること。マイブラのように演奏が延々と聴かせるわけでもないため、何だか物足りなさを感じた。一曲一曲もっと練りあげて作ったらきっと今以上に素晴らしかったに違いないと思った作品だった。因みに国内版にはボーナスCDがついており、六曲のボーナストラックが収録されている。その中でも②は必聴です。

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