catherinewheel-ferment
1.Texture
2.I Want to Touch You
3.Black Metallic
4.Indigo is Blue
5.She’s My Friend
6.Swallow
7.Ferment
8.Flower to Hide
9.Tumbledown
10.Bill and Ben
11.Salt
12.Balloon

見出し3

Catherine Wheelの1stアルバム。シングル②③で注目を集めた彼らによる、初のフルアルバムである。粒子の細かいギターサウンドを洪水のようにかき鳴らし、ワウペダル等を駆使した甲高いノイズがその中を巡る。この輪郭の曖昧なサウンドの波の中を、陶酔しきった顔で歌うヴォーカルなどが漂えば、そこはもう白昼夢の世界と化す。しかし、全体から醸し出される空気はネガティブなもので、なんだか倦怠感を伴っている曲が多い。それは他のシューゲイザーバンドとは違う、濃い色に覆われたイメージから感じさせるものなのかもしれない。

渦を巻くギターの洪水にまみれながらも、リヴァーブを効かせたギターノイズがうねるように鳴り渡っていく。…目眩にも似たこのサウンドから、サイケ色がとても強い作品であることが言える。さらにヴォーカルの歌声なども加味すると、サウンドの中に身体を埋めたくなるような虚脱感を覚えていく。そこからもシューゲイザーバンドとしての本質も存分に味わうことができるハズだ。ロブのボーカルは、リスナーの気持ちを体現しているかのように、サウンドの中で恍惚としている。野太い声だからこそ、半目で気持よく歌っている様が容易に想像出来る。

音の厚みで圧倒するような曲がひしめく中、歌モノのようなキャッチーな曲があったりして、バンドのクオリティの高さを物語る一面も随所で垣間見れる。とはいえ全体的に轟音にまみれまくっている本作。その中で物静かな曲は⑦程度。しかし、こちらも中盤には嵐のようサウンドが通り過ぎるという、凝った曲展開がなされている。彼らには轟音は必要不可欠な要素であり、美意識が高いこともよくわかる。

シングル二作も良いが、地面から水が吹き出してくるような⑫が、個人的には病みつき。シンプルな曲展開だからこそ、ストレートに味わえる迫力のあるサウンド。素晴らしい。”シューゲイザー”と一括りにされてはいるものの、ダークで濃ゆい雰囲気が、他バンドと一線を画しているこのバンド。とはいえ、本作がシューゲイザーシーンにおける名作であるという評価は、今後も揺ぎ無いといえよう。

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