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1.The Novemberist
2.Melodic Storm(DEAR EDIT)
3.Blue Sinks in Green
4.Dead Head Beat
5.Sad Code
6.The Remains(DEAD EDIT)
7.The Nowarist
8.Tornado Surfer
9.Discography
10.Farewell Dear Deadman

荒々しくて、美しい

個人的にストレイテナーは大好きなバンドの一つで、2005年に『TITLE』を聴いて以来、リリースされる作品をチェックしてきた。個々のメンバーの繰り出すサウンドが非常にパワフルで、お互いの力強さをぶつけ合うよな演奏がとても魅力的なバンドである。結成当初はホリエアツシ(Vo/G)とナカヤマシンペイ(Drums)の二人組だったが、2004年に日向秀和(Bass)が加入し、2008年に大山純(Guitar)が加入。それにより音の厚みが格段に増しており、初期の作品と比べると一目瞭然である。

本作は『TITLE』に引き続き、3人編成による作品。日向秀和が加わったことで一気に音の厚みが強くなり、現在に繋がる極太サウンドの核が出来上がった。『TITLE』は、日向を加えた事による轟音サウンドを惜しげもなく詰め込んだ作品となり、音の粗さも魅力に変えた名作だった。

それを踏まえて次作『Dear Deadman』を聴くと、轟音の威力はそのままに、音質がとてもクリアになっており、とても聴きやすいという印象だった。また、前作にもあったアルペジオの音色を駆使した曲も洗練されている。全体的に整ったサウンドメイクがされ、インディっぽさがなくなり、上品さが生まれた作品。多くのファンは、この作品を聴いたことにより、いよいよ彼らが大きなステージに登ってくることを感じただろう。

音のバラエティに富んだことで個々の曲の個性が強く出ている。#1「The Novemberist」は、繊細なアルペジオで始まり、轟音で大サビに入る王道の展開。ただ、これは彼らの持ち味なので、名刺代わりに1曲めから聴かせるのに優れていると思う。そこからシングルカット曲#2「Melodic Storm」で一気に引き込み、#3「Blue Sinks in Green」~#4「Dead Head Beat」で彼らのぶつかり合うようなサウンドが駆け抜ける…といった展開。ギターのカッティングとシンセ音が印象的な#9「Discography」もカッコイイし、ミドルバラード#10「Farewell Dear Deadman」は後半の女性コーラスが感動的(一瞬なのに)、というか使い方が上手い。

音の爆発力も去ることながら、それだけにとどまらずメロディを強調した物語性の強い楽曲を作るので、彼らの曲やサウンドはとても印象に残る。荒々しくて、美しい。対極の部分を見事に共存させつつ、作品を発表するごとに大きく進化していく素晴らしいバンドである。

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1.CLARITY
2.TRAIN
3.SIX DAY WONDER
4.BIRTHDAY
5.GHOST OF CHRISTMAS PAST
6.BERSERKER TUNE
7.REST
8.LIVES
9.AFTER THE CALM
10.MARCH

見出し3

ストレイテナーの5thアルバム。彼等の知名度上昇のきっかけとなった②③を収録。さらにこの作品を彼らは「今までとは違う作品」と語っていたという通り、打ち込みやシンセによる、彼らにとっては斬新なサウンドが顔を出している作品。そのため、サウンドのアプローチの幅が広くなったことを感じさせる。明らかに前に出てきているベースや力強いドラムなど、3ピースらしからぬ重奏なサウンドも相変わらず素晴らしい。

シンプルなアコギのイントロと打ち込みの音が印象的な①は彼らにとってかなり異色なナンバー。止まっていた電車が走り出し加速していく様を思い起こさせる、大人しくも力強い曲である。続けてヒット曲②を聴けば一気に速度を増して疾走するかのようである。ピアノの旋律と和やかな雰囲気が印象的な③はどこをとっても素晴らしい。シングル⑥は、この作品からするとまさに脱線したように垢抜けた楽曲で、Killer Tuneを思い起こさせる攻撃的なナンバー。

演奏が素晴らしいのはよく分かるが、楽曲にはひねりのあるものも多く、一聴で曲の流れを理解するのは難しい。彼らには万人受けと言ってはあれですが、分かりやすくて暖かみのある楽曲を作ってもらいたい。あと、前半の出来が良いので後半はちょっと味気なく感じてしまったのが残念。しかし、ストレイテナーがこの変化を経て、今後どの様に進化をしていくのかが楽しみとなった一枚である。

(さらに…)

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