SingLikeTalking-TryAndTryAgain
1.TRY AND TRY AGAIN
2.Dancin’ With Your Lies
3.君がいなければ
4.PLATED PLANNER
5.Dancin’ With Your Lies (I’m Hot Version)
6.FAIR~JUST THE TWO OF US~
7.EVENING BYZANTIUM
8.11月の記憶 ~RAINING BLUES~
9.WHAT TIME IS IT NOW?
10.眠りに就くまで

知る人ぞ知るバンド

Sing Like Talking(以下SLT)は、80年台後半にデビューして以降、オシャレなポップスの作品を数々リリースしてきたベテランバンドである。30年ほどのキャリアを築いてきたバンドだが、世間一般の認知は低い。自分は最近AORに興味を持ったことがキッカケで彼らの存在を知ったが、おそらくこのようなキッカケがないと存在すら知らないままになってしまう可能性がある。

国内AORと言えば必ずと言っていいほど名前が上がるのがこのバンド。曲名のようなグループ名、その長いキャリアに反して大きなヒットを経験していない点、作品ごとに変異していく音楽性など、知れば知るほど魅力を感じるバンドである。

現在こそオシャレなポップスを様々なアプローチで披露している彼らだが、初期SLTの作品は、AORと真正面から向き合っており、都会的でロマンチックなサウンドが非常に心地よく聴かせてくれる。その最たる作品が1stアルバム『TRY AND TRY AGAIN』だと言って良い。

デビュー作だが粗雑さを全く感じさせず、その演奏技術の高さや音の繊細さは、もはやベテランバンドの域である。当時来日していたTOTOのジェフ・ポーカロがSLTの音楽を耳にして「日本にこんな凄いバンドが現れるとは思わなかった」と絶賛したほど。SLTの実力の高さが伺えるエピソードである。

アルバムを通し一貫して高級感のある音色と、ファンキーなバンドサウンドに溢れており、特に佐藤竹善のヴォーカルの上手さは圧巻である。自由奔放でありながらクリアな歌声は、ジャジーで高級感のあるサウンドにぴったりで、国内屈指のヴォーカリストといえるだろう。

AORを出発点として、数々の隠れた名作を世に送り出してきたこのバンド。以降もリリースごとに特色の違う音楽性を披露し、コアなファンを飽きさせないバンドとして存続し続けている。因みに私が最も愛聴しているのは、最もオシャレな情景が浮かぶ本作『TRY AND TRY AGAIN』である。

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