hamaayu-mystory
1.Catcher In The Light
2.About You
3.GAME
4.my name’s WOMEN
5.WONDERLAND
6.Liar
7.HOPE or PAIN
8.HAPPY ENDING
9.Moments
10.walking proud
11.CAROLS
12.Kaleidoscope
13.INSPIRE
14.HONEY
15.Replace
16.winding road
17.Humming 7/4

重量感のあるサウンドで攻め立てる、力強い作品

浜崎あゆみの6thアルバム。彼女のアルバムの中でも評価が高い作品の一つ。過去作を比較しての印象は、今までにないほどサウンドに重量感があり、尚且つとてもポジティブな雰囲気を感じ取れるということ。それは、時代のリーダーとなって我々を先導するような、姉御肌な面をも感じさせる。過去の感傷的な作品とは一線を画す、吹っ切れたとも言えるような作風である。浜崎あゆみの華やかなイメージが全編にわたって表現された、大物アーティストの風格と進化を感じさせたアルバム。

重力感のあるサウンドと書いたが、特に前半#2~#4辺りは、速射砲のように力強いサウンドが次々と飛び出してくる非常にカッコイイ流れ。中でも#4「my name’s WOMEN」は、一言でむりやりまとめると”女性を甘く見るな”という、まるで男尊女卑を歌っているかのような楽曲で、とても印象に残っている。このままの刺々しさで突き進むかと思えば、中盤は華やかなミドルナンバーが続く。そして#14辺りからは、幸福感を纏いながら明るく展開する楽曲を中心に、また勢いを取り戻してくる。甘えたような歌い方を聴かせる#14「HONEY」や、#15「Replace」など弾けるような明るさは、微笑ましいほどだ。

通して聴いていると、なんともコンセプチュアルな展開をみせる本作。想像するに本作は、「MY STORY」のアルバムタイトルが指す通り、架空(もしくは浜崎あゆみ自身)の物語がつくり上げられいて、それをアルバム全体で表現したのだろう。激しい前半はともかく、中盤から後半にかけてハッピーエンドに流れていく展開は、聴き終わりの心地よさを増幅させる。因みに、後に発表されたベストアルバム「BKACK」「WHITE」には、本作からの選曲が多い。楽曲の水準の高さもあるだろうが、彼女自身も本作の楽曲には想い入れがあるのかもしれない。そういう意味でも浜崎あゆみの作品の中でも重要な一枚といえるだろう。

hamaayu-duty
1.starting over
2.Duty
3.vogue
4.End of the World
5.SCAR
6.Far away
7.SURREAL
8.AUDIENCE
9.SEASONS
10.teddy bear
11.Key~eternal tie ver.~
12.girlish

達観しすぎた歌姫

浜崎あゆみの3rdアルバム。非常に緊張感があり重苦しい作品のため、賛否が分かれた作品だが、同時に、最も彼女の深層心理に近づけるような作品でもあり、その徹底された世界観を評価する人も多い。絶望三部作と称されたシングル「vogue」「Far Away…」「SEASONS」が収録されていることからも、本作の妖しさは想像に難くない。

#8「AUDIENCE」のように極めてポップな曲もあるが、本作においては完全に隔離された存在となっている。全体を通して漂うのは、光の当たらない部屋に佇む、人を寄せ付けない妖艶なオーラ。中でも特筆すべきはタイトルトラックの#2「Duty」。ネガティブな歌詞を悲痛に歌うさまがとても痛々しく衝撃的。全体的に本作の歌詞を眺めてみると、彼女のあまりに達観した考え方に感心すら覚えてしてしまう。しかし、その考え方はとても暗くて、寂しい。#3「vogue」=”流行”と題したこの曲も、自分自身を客観的に見つめたような、苦々しい言葉が並んでいる。#4「End of the World」に至ってはもうタイトルが直接的すぎる。本作は、今までのアルバムのようにドライブ中に楽しんで聴くには向いておらず、ヘッドホンで聴いてその世界観をじっくり堪能したい作品である。

特に好きなのは#7「SURREAL」。後半にサビを全部持ってくる異色の展開だが、サビにたどり着くまでの流れが完璧に近いほどの仕上がりであり、最後に最高のカタルシスを味わって欲しい。 世間一般には”華やかな”イメージが定着している浜崎あゆみだが、本作に限らず自身の感情・心情を隠さずストレートに作品へ反映させるところに大きな魅力を感じる。そんな、”意外に人間臭いところ”にファンは惹かれているのだと思う。そういう訳で、機械的に素晴らしい曲を量産するビッグアーティストよりも、私は浜崎あゆみのようなアーティストの方が親近感を持てて好きだ。

本作を転機に、彼女は一気に国内を代表するアーティストになっていくのだが、本作はそのための”浄化作業”、彼女自身が負の感情に別れを告げるための”鎮魂歌”だったのかもしれない。ヘヴィなサウンドで攻めたり、少ない音で訴えるようだったりと、アプローチの仕方も多彩で、完成度は極めて高い。彼女の意外な一面や、統一された世界観を楽しみたい人にはオススメだし、そういう意味では浜崎あゆみを敬遠していた人に聴いてもらいたい作品である。

hamaayu-iam
1.I am…
2.opening Run
3.Connected
4.UNITE!
5.evolution
6.Naturally
7.NEVER EVER
8.still alone
9.Daybreak
10.taskinlude
11.M
12.A Song is born
13.Dearest
14.no more words
15.Endless sorrow(gone with the wind ver.)

音のパワフルさは心情の現れか

浜崎あゆみの4thアルバム。ベストアルバム「A BEST」リリース後、初となったオリジナルアルバム。「A BEST」がとんでもないヒットを記録し、この時期の浜崎あゆみはもはや、日本を席巻したといってもいい。ココまで注目を集め、人気を博した彼女だが、前作「Duty」から傷心したような曲が増えてくる。本作も言ってしまえば、テンションが高いパワフルな曲が増えたものの、マイナスのオーラを纏っている印象は拭えない。

デビュー当時こそアイドルチックな楽曲を可愛らしく歌っていた浜崎あゆみが、ネガティブな作品を多く出すようになったのは、時が経つに連れ感性豊かになったからなのか、はたまた彼女の心境に影響を与える出来事があったからなのか・・・。前者も勿論あるだろうが、今回は後者のパターンだと推察する。というのも前述した「A BEST」だが、これは彼女の望んだ形でのリリースではなかったらしく、その精神的な衝撃は大きかっという。「浜崎あゆみはエイベックスの大切な商品なんだと思った」と皮肉たっぷりに答えたことからも、彼女の傷みを察することが出来る。

そんな事情が心境に影響したのか、本作の攻撃的なサウンドはまるで、その時の葛藤や憤慨した気持ちをぶつけているかのように聴こえてくる。ただ、リスナーにとってはとてもスカッとする内容である。それでいて感傷的であり、様々な楽曲が混在して作品が成り立っている。21世紀の幕開けを意識したような5#「evolution」なんて、デジタルで且つ重たいロックサウンドがとてもかっこよく、細かい事柄を全てふっ飛ばしていくような勢いを持っているし、4#「UNITE!」もまたパワフルで、力強く前進していくさまを感じられる。一方で、泣きそうな歌声が印象的な15#「Endless Sorrow」や大ヒットした11#「M」は、サビのインパクトが大きくて個人的に大好き。 ただ、15#はシングルVerの方が緊張感があって良かった。

また、シングル11#「M」で初めて作曲をして以降、本作の楽曲のほとんどを彼女自身が作曲しているというのもまた、本作の特徴でもある(CREA名義)。感情表現が豊かで、尚且つ以前までのイメージに無いサウンドに溢れた野心的な作品。

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